おすすめしたスタッフ:キクチ
作:うさ
出版社:くもん出版
3.11 東日本大震災で失われた小さな命の物語です。
お母さんと一緒に津波に流されてしまった、犬のチョビ。
避難所で一生懸命、二人のことを探す たえちゃん のそばで、
チョビは「ここにいるよ!」とさけびますが、気づいてもらえません。
あのとき、津波に流された動物がたくさんいました。
避難所に入ることができず、外で凍えて亡くなった猫もいました。
ストレスと栄養不足から28キロも体重が減って亡くなった犬も…
この絵本は、胸が締め付けられるような悲しい作品になるかもしれません。
でも、悲しみの中に気づきを見つけられるように、
作者のうささんはあとがきにこう残しています。
「命に順番のない世の中になることを、私は心から祈っています」
<作者紹介>
●うさ
画家・絵本作家。日本児童出版美術家連盟会員。愛知県出身。2001年、初めて創った絵本『ひとやすみ』が絵本コンテストで大賞を受賞。絵画と共に、絵本の創作をするようになる。2006年、イタリアのボローニャ国際児童図書展に参加。海外での絵本出版やアート活動を始める。2011年3月におきた東日本大震災のボランティア活動のため、宮城県の沿岸部を訪れ、「震災で消えた小さな命展」の開催を決意。