おすすめしたスタッフ:キクチ
この まちの どこかに
作:シドニー・スミス
訳:せな あいこ
出版社:評論社
街の中を歩くこどもの絵に添えて、
「まちのなかのちいさなもの」に思いを馳せた文章が綴られています。
くらいみちはとおらないでね、クルミの枝にのぼってもいいね、
こうえんのベンチにいるおんなのこはなでてくれるよ…
歩くこどもに向けた文章と思い読み進めると、
そのこどもは街の中に、迷い猫のポスターを貼りました。
小さな違和感が答えに繋がり、別の捉え方が必要だと分かります。
「しんじてる。きみはきっとだいじょうぶ。」
猫を探す小さな男の子の愛情が、心に刺さる一冊です。
<作者紹介>
●シドニー・スミス(Sydney Smith)
カナダのノヴァ・スコシア州郊外に生まれる。ノヴァ・スコシア美術デザイン大学卒業。ジョナルノ・ローソン原案の文字のない絵本『おはなをあげる』(ポプラ社)で、カナダ総督文学賞(児童書部門)、ニューヨークタイムズ・ニューヨーク公共図書館絵本賞など、さまざまな賞を受賞する。海辺の炭鉱のまちのいちにちを描いた『うみべのまちで』(BL出版)で、2018年にケイト・グリーナウェイ賞を受賞。2児の父。家族とともにトロントに在住。