おすすめしたスタッフ:キクチ
リターン 洞くつ壁画のまほう
作:アーロン・ベッカー
出版社:講談社
お父さんの仕事中に退屈した少女は、
部屋の壁に扉を描いて冒険の世界に飛び出して行ってしまいました。
少女が持つまほうのマーカーで空中に絵を描くと、
絵がたちまち本物になって現れるのです。
これは文字のない絵本。
見開きいっぱいに描かれる冒険の様子に圧倒されます。
繊細で立体的で臨場感のある、1本の映画のような物語です。
言葉を語られることがなくても、広がる情景が想像の世界へと導いてくれます。
<作者紹介>
●アーロン・ベッカー
1974年アメリカ合衆国ボルチモア生まれ。絵本作家。アポロの月着陸のニュースに胸をときめかせた子どもの頃の夢は、宇宙飛行士。この頃、母親に連れられて、天文台で天体観測をしたことが忘れられない思い出となる。長じては「宇宙の絵」を描くことに熱中。デザイナーとして働いたあと、絵本作家を志すが果たせず、世界を放浪する。その後、映画やテレビの世界でキャリアを積んだあと、子どもができたこともあり、再び絵本作家に挑戦。本作は、その第一作目。