屋根裏にある使われなくなったトランクの中で、人知れず平和に暮らす古いおもちゃたち。
帽子をかぶった女の子が”ポムネンカ”。
一緒に暮らすのはクマのぬいぐるみの「ムハ」、粘土細工の小人「シュブルト」、そして操り人形の「クラソン」の3人。
ところがある日、ポムネンカが何者かにさわられてしまいます。
異変に気付いた仲間たちがポムネンカを救うため、屋根裏の果てに冒険に出るのだが..。
この劇場人形アニメは、ファンタジーと現実がつながる不思議な世界。
本当の人間が出てきたり、人形に絵が重ねられたり。
まさに小さな子どもの見ている世界と似ている気がします。
監督・脚本・美術はすべてチェコ人形アニメ最後の巨匠と呼ばれたイジー・バルタ。
チェコアニメは詩であり、ファンタジーであり、ユーモアがあり、
様々な表現方法を駆使していると語る、彼の言葉通りの作品です。
23年ぶりの長編作品として2009年に公開された『屋根裏のポムネンカ』。
ぜひお楽しみください。
◯チェコアニメについて
チェコのアニメーションは、カンヌやベネチアの国際映画祭の受賞歴も多く、
たくさんのクリエイターがその技術を学びに留学するほど。
世界的に高い評価を受けるその理由は、チェコの歴史的背景にあります。
(首都プラハの様子)
チェコは1989年まで共産主義国でした。(現在は民主主義)
そのため芸術活動には大きな規制があり、自由な創作活動はできなかったそうです。
ところが、
アニメの制作に関しては「子どものもの」という概念からか、比較的自由な創作が許されていた。だから、創作に飢えていたチェコの芸術家たちはこぞってアニメ制作に取り組みました。
絵画、音楽、小説、戯曲など高い水準の芸術家たちが、”アニメ”という表現にその才能と情熱の全てを注ぎ込み、そうして出来上がったのが芸術作品である美しいアニメーションだったのだそうです。
(このテキストは、長年チェコアニメを日本に広め続けているアットアームズ社の眞部学さまに伺った話をもとに構成しています。)
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▼上映スケジュール
11/23(金)
▼上映時間/75分
①11:00〜12:15
②13:30〜14:45
③15:30〜16:45
▼料金
無料
※中学生以上は別途ミッカ入館料が必要となります。
(1日券200円、6ヶ月パスポート1,000円、小学生以下入館料無料)
※ミッカは子ども図書館のため、18歳以上の大人のみでの入館はできません。
お子さまと一緒にお越しください。
▼詳細
上映作品:『屋根裏のポムネンカ』
監督・脚本・美術:イジー・バルタ
言語:チェコ語
※上映は日本語(吹替版)です。
製作国:チェコスロヴァキア共和国、日本、フランス
公開日:2009年
第13回文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門優秀賞受賞
▼対象年齢
5歳頃〜
▼注意事項
・人形アニメの映画作品です。
・途中入場、退出OK。
・上映中はシアター内が暗くなります。小さなお子さまをお連れの方は、十分ご注意いただき、他のお客様へのご配慮をお願いいたします。
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Ⓒ BIO ILLUSION s.r.o.
配給:アットアームズ