おすすめしたスタッフ:カスカワ
バッタさんのきせつ
作:エルンスト・クライドルフ
訳:佐々木 田鶴子
出版社:ほるぷ出版
手のひらにのせると、すぐにピヨーンと飛んでいってしまう…。
草むらの中に隠れてしまうと、見つけるのはとてもむずかしい…。
そんな、小さなバッタさん。
この絵本は、そんな1匹1匹のバッタさんの、生き生きとした描写が描かれています。
ボールなげ、つなわたり、ボーリングをするバッタのようす…
嵐の中のバッタ、秋祭りを行うバッタ…
繊細に描かれているバッタの面白い生き様とともに、1ページ毎に
そっと詩が添えられていて、季節の移り変わりも、優しく感じとることができます。
初夏から秋にかけて、もしもバッタを見つけることができたら
思わず「今、なにしてるの?」と話しかけてしまうかもしれません。
<作者紹介>
●エルンスト・クライドルフ
1863年スイス生まれ。リトグラフの徒弟修行の後、ドイツのミュンヘンの工芸学校、さらにミュンヘン美術大学に学ぶ。ドイツ各地で画家として生計を立てていたが、体調を崩してアルプスのふもとの村で静養生活を送った。そこでアルプスの自然に親しむうちに処女作「花のメルヘン」の構想を得て、その後は絵本制作に専念。スイスの代表的な絵本作家のひとりとなる。
●佐々木田鶴子
香川県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、6年あまりドイツに滞在し、ミュンヘン国際児童図書館日本語部門の設立に携わる。帰国後、ドイツ児童文学や絵本の翻訳家として活躍。