おすすめしたスタッフ:カスカワ
作:さくま ゆみこ
絵:沢田 としき
出版社:福音館書店
ケニアのエンザロ村には、エンザロ・ジコと呼ばれるかまどがありました。
実はこのかまどは、日本人女性、岸田袈裟さんが考え出したものでした。
30年近くケニアで暮らしてきた岸田さんは、1991年から農村に入り、
水をきれいにする装置、かまどの作り方、そして、わらぞうり作りを広めていきました。
安全な水を飲めるようになると、村の赤ちゃんの死亡率は大きく減り、
出来上がったかまどはとても便利で様々なことに役立ちました。
また、わらぞうりを作ることで、はだしの危険性について考えるようになりました。
岸田さんは岩手県遠野で育った子供時代の幼い日の思い出が、
かまど作りの大きなヒントになったそうです。
日本人女性と、ケニアとのあたたかい絆のおはなしに、是非1度、ふれてみませんか?
<作者紹介>
●さくまゆみこ
東京生まれ。出版社勤務を経て現在はフリーの翻訳者。「アフリカ子どもの本プロジェクト」代表。アフリカ関係の訳書に「カマキリと月」「わたしは歌う」「AはアフリカのA」「おばあちゃんにおみやげを」「いちばんのなかよし」「バオバブ」「沈黙のはてに」「ぼくはマサイ」などがある。
●沢田としき
1959年青森県生まれ。アフリカや中南米の音楽が好き。文、絵を一人でやった絵本に「アフリカの音」「ほろずづき」「ちきゅうのうえで」、共著の絵本に「ピリカ、おかあさんへの旅」「あくびでねんね」「こどものとも0.1.2」などがある。「アフリカ子どもの本プロジェクト」のメンバーとして2008年ケニア・シャンダ小図書館づくりに関わる。2010年没。