
おすすめしたスタッフ:タナカ
作: はまだひろすけ
絵:しまだ・しほ
出版社:理論社
ある町はずれ。
年をとった一本のがい灯が、人通りのない小路の角に立っています。
風が荒れだしたら、きっと倒れてしまうだろう。
年をとって倒れることは、しかたのないことだ。
そう思い、あきらめようとすればするほど
つよくなる、たったひとつの願いがありました。
役目を果たそうと、気をひきしめて立ち続けるがい灯。
命を燃やし夜道を照らすその姿に、心を打たれます。
<作者紹介>
●はまだ/ひろすけ
浜田廣介。1893年山形県生まれ。童話作家。早稲田大学在学中から懸賞小説や懸賞童話に入選、卒業後も童話を発表し、大正から昭和にかけて活躍した。1942年野間文芸奨励賞、1961年産経児童出版文化賞など受賞。日本児童文芸家協会初代会長を務めた。1973年没。故郷の高畠町に浜田広介記念館がある
●しまだ・しほ
1967年、東京都生まれ。
絵本に『にょき・にょき』(童話屋)、『海のやくそく』(山下明生 作/佼成出版社)、『おかえりたまご』(ひろまつゆきこ 作/アリス館)などがある。