おすすめしたスタッフ:キクチ
作:ルース・エインズワース
絵:山内 ふじ江
訳:荒このみ
出版社:福音館書店
厳しい寒さの、嵐の夜のこと。
おじいさんの家にやってきた、痩せ細ってびしょ濡れの
ひもじく震える黒ねこのおきゃくさま。
おじいさんは、わずかな食べ物やだんろの薪の全てを
黒ねこが欲しがるままに全て使ってしまいます。
自分のものは何もなくなってしまっても、おじいさんは言うのです。
「なんて心地がいいんだろう。なんてしずかな気持ちだろう。
なんて心がいっぱいなんだろう。」
おじいさんの優しさが起こす冬の奇跡に、寒さも忘れ心温まる1冊です。
<作者紹介>
●ルース・エインズワース
イギリスの児童文学作家、マンチェスター生まれ。BBCラジオ番組┌Listen With Mother┌台本作家としても活躍。主な作品に、『こすずめのぼうけん』『ゆうびんやさんはだれ?』(以上福音館)『雪だるまのひみつ』『ようせいのゆりかご』『グッディさんとしあわせの国』(岩波書店)がある。