おすすめしたスタッフ:コジマ
作:沢田 俊子
絵:小泉 るみ子
出版社:文研出版
山のふもとの一軒家にたった一人で住んでいるうめばあさん。
秋が過ぎていく頃になると、だんだん憂鬱になってくるのでした。
なぜなら うめばあさんは、たいへんな寒がりやなのです。
家にあった残りの毛糸を集め、つないでできた大きな毛糸玉。
それをころがしながら編み物をしているうちにおばあさんは不思議な体験をします・・・
大切な人との思い出にこころが温かくなる。
淡く優しい色合いのイラストでおばあさんの感じる寒さ、暖かさが描かれています。
ほどくとまた毛糸玉に戻り、また何かを編み出すことができる毛糸の魅力も感じられます。
寒い季節にぴったりな一冊。あなたのこころを暖かくするのはどんな思い出ですか?
<作者紹介>
●沢田俊子
京都府生まれ。ノンフィクションから童話まで小学校初級から中級向けの作品を中心に幅広く執筆している。『盲導犬不合格物語』(Gakken)で、第52回産経児童出版文化賞を受賞。(同書は、加筆・修正のうえ講談社青い鳥文庫に収録)。
『サバンナで野生動物を守る』(講談社)で、第9回児童ペン賞ノンフィクション賞受賞。ほかのおもな作品に『目の見えない子ねこ、どろっぷ』『犬たちよ、今、助けに行くからね』(講談社)、『盲導犬引退物語』『犬の車いす物語』(いずれも講談社青い鳥文庫)、『命の重さはみな同じ』『助かった命と、助からなかった命』(いずれも学研教育出版)などがある。日本児童文芸家協会会員。日本ペンクラブ会員。